New! from TOYONO
行ってきました!Dianne Reevesダイアン・リーブス@ブルーノート東京
そして。
Romero Lubamboホメロ・ルバンボにインタビューの後、
ホメロが出演するDianne Reevesダイアン・リーブスのブルーノート東京公演に。
5度のグラミー賞に輝く世界最高峰ヴォーカリストの歌声の音圧をしっかり享受してきました。
特に、番組の今年5月放送「風がテーマのブラジル音楽」の中でオンエアーした「Minuanoミヌアノ (Six Eight)(Pat Metheny/Lyle Mays)(アルバム「Still life(talking)/パット・メセニー・グループ」(1987)収録)。
番組では89年モントリオールでのライブ録音、ペドロ・アスナールの美声とメセニーグループのグルーヴを堪能して頂きましたが、この曲はダイアンの看板曲のひとつにもなっている様子でライブで聴くのを楽しみにしていました。
そして、この曲の「曲としての魅力」も改めて感じました。
曲終わりコードと曲始まりコードの繋がりが、私的には好きすぎます。
ライブ終了後にホメロに
「ミヌアノ、ブラジルの風だよね。」
「そう、南部ブラジルの風だ。」
と、話したり。
もう一曲ブラジルの曲「Nada Será Como Antes((Nothing Will Be As It Was) 」( Milton Nascimento/Beto Guedes)(アルバム「Clube Da Esquina/Milton Nascimento・Lô Borges)」(1972)収録)は英語歌詞で演奏されました。
これはミルトン・ナシメント自身がアルバム「Milton/Milton Nascimento」(1976)で英語歌詞で収録していますね。
でも1単語だけポルトガル語で歌われてたような…。
その事もホメロに聴くと
「ダイアンは「Tarde」はポルトガル語で歌うんだよ。」と
教えてもらいました。
ブラジル関係の曲だけを書いてしまいましたが、そのほかの曲ももちろん全て美しくて最高の時間でした。
【インタビュー】ホメロ・ルバンボ Romero Lubambo
5度のグラミー賞に輝く最高峰ヴォーカリストDianne Reevesダイアン・リーブスのブルーノート東京公演で来日中、
ブラジルギターの同じく最高峰ギタリストRomero Lubamboホメロ・ルバンボにインタビューさせて頂きました。
2018年番組スタートから間もない2018年11月6日、私自身がインタビュアーをさせて頂いた3人目の方だったホメロ、2度目のインタビューとなりました。前回のインタビューの際に「31回目の来日31ª vez(trigésima-primeira vezトリジェシマ-プリメイラヴェズ)」(序数です)と聞いて、回数にも大変驚き、また授業以外で使うのはせいぜい1の位ぐらいまでで、私がなかなか使うことのなかった31の序数をサラリと言われたので慌てたのです。
なので、今回は私の方から
「Esta será sua 32ª (trigésima-segunda vez)(トリジェシマ-セグンダヴェズ)visita ao Japão?」
(今回の来日は32回目でしょ?)
とまずお伺いして、お互いニヤリ、というところからスタートしました。
前回のインタビューでもホメロから話してくれたダイアン・リーブスの素晴らしさ、
待望の来日の第一夜の様子も伺ってます。
(インタビューは二日目のライブ直前にお時間を取って頂きました。)
ブラジル音楽を聴き始めた頃から私が追いかけている素晴らしいギタリストのホメロ、
彼の名前がクレジットされているだけでアルバムジャケ買いを繰り返していたのです。
コンスタントに次々と素晴らしい作品をリリースしているホメロの最新作、同じく素晴らしいギタリスト同士のシコ・ピニエイロとのデュオ作品「TWO BROTHERS」についても伺ってます。
今回も和やかなとても素敵な時間でした。
ライブ前の貴重な時間を本当に有難うございました。
そして、ブルーノート東京のスタッフのみなさん、いつも有難うございます。
このインタビューの後、ライブに。
ライブ後、ホメロからコメントを頂いたので日本語字幕をつけてみました。
インタビューのオンエアーなどの詳細については
ラジオ番組「TOYONO moda brasil」(提供:富士急グループ)
番組オフィシャルFacebookページ
https://www.facebook.com/TOYONOmodabrasilTokyo
番組公式(旧Twitter)「X」
https://twitter.com/TOYONOmdbrasil
を、フォローしてくださいね。
Rodrigo Digão Braz(ds) ホドリーゴ・ヂガォン・ブラス(ドラムス)からのメッセージ動画
Amaro Freitasアマーロ・フレイタスと来日した
Rodrigo Digão Braz(ds) ホドリーゴ・ヂガォン・ブラス(ドラムス)からのメッセージ動画です。
翻訳字幕をつけてみました。
本当に素晴らしいライブ、素晴らしい演奏でした。
彼は昨年エルメート・パスコアルと共に来日しているので
既に日本のファンの方も多いと思います。
作曲家としても評価の高いホドリーゴ、日本でもアルバムが紹介されています。
彼のサウンドも是非チェックしてみてくださいね。
(ディスクユニオンのページリンクです。彼の2枚のアルバムの、動画での説明もある見応えのある紹介ページです。)
https://diskunion.net/clubt/ct/detail/1008409847
https://diskunion.net/clubt/ct/detail/1006737329
次の来日も楽しみです!!!!!
行ってきました!Amaro Freitasアマーロ・フレイタス@ブルーノート東京
昨年初来日で、もう3度目の来日となったブラジル・ヘシーフェ出身のピアニスト
Amaro Freitasアマーロ・フレイタスの初ブルーノート東京(3日間公演)の初日へ行ってきました。
また来日直前ということで10月20日(日)放送で彼のアルバム「Sankofaサンコファ/Amaro Freitasアマロ・フレイタス」(2021) を特集させて頂いておりました。
(その特集の番組詳細とオンエアーリスト)
https://www.facebook.com/TOYONOmodabrasilTokyo/posts/887371546830007/
なので、このアルバムは聴いていたのですが、
ライブ!!!!!
行って良かった!!!!!
今回は私のスケジュールの都合でインタビューがお願い出来なかったのですが
ライブもどうしても行きたかったのです。
別件でリオのマルコス・スザーノとメッセージのやりとりをしているうちに
アマーロのライブに行くと話すと、スザーノからアマーロに連絡を入れてくれました。
その時に
「O Amaro é incrível!Talento!Gente boa!(アマーロは信じられないぐらい素晴らしい。天才。そしていいヤツ!」
「絶対行くべき!」
という言葉とともに、
Robertinho Silvaホベルチーニョ・シルヴァ
Carlos Maltaカルロス・マルタ
Amaro Freitasアマーロ・フレイタス
Nilsinho Amaranteニウシーニョ・アマランチ
そして
Marcos Suzanoマルコス・スザーノ
という、同じく神で天才な人ばかり5人が写ったスザーノ共演後の写真を送ってきてくれました。
それほどライブに行き慣れない友人ふたりと、恐ろしく音楽もその他もセンスの良い友人を誘って4人で行ってきましたが
全員が全員、
アマーロと
共演の
Sidiel Vieira(b) シヂエル・ヴィエイラ(ベース)
Rodrigo Digão Braz(ds) ホドリーゴ・ヂガォン・ブラス(ドラムス)
3人が生み出す音に一曲目から虜になってしまいました。
3人が3人とも素晴らし過ぎる。
ステージからの空気感がきらきらしているというか…。
アルバムは聴いていましたが、ライブは更に更に良すぎる!
アマーロの曲は割合複雑な曲も多いのだけど、その複雑さが、予想外にかつ楽しげに好きな方向に躍動する、というか
“この瞬間に鼓動し始めた音なんだ”と感じられる。
その複雑さが、アマーロが核となってまとまり大きな音の渦になって、聴いてる私たちも巻き込まれ夢中にさせてくれる懐の深さよ。。。
天才が生み出すアンサンブルの素晴らしい時間を過ごしました。
そういったアマーロが描く景色のあと更に彼の存在感を感じたのは、ピアニッシモで演奏されたアンコール。
彼ひとり登場してアマーロの独奏でした。
アマーロという人間全てが伝わってくるような、強くて優しくてとても繊細なアンコールでした。
このようにXでは投稿しました。
「世界的評価も得る33歳の神懸かった天才。何よりオーディエンスをファミリーと呼び一瞬で会場を一体化させる包容力。同行のライブに慣れない友人達も瞬く間に大ファンに。聴くべき心の音楽の幸せ」
終演後、アマーロと話せました。
間違っている可能性も非常に高いのですが
セットリストはこのようだったかと…。
番組でオンエアーした曲も多く(◉)、番組を聴いて頂いた方には「あ!」と思って頂けたかもしれませんね。
AMARO FREITAS Y’Y
2024 10.25 fri
Amaro Freitas(p)
Sidiel Vieira(b)
Rodrigo Braz(ds)
1.「Ayeyeアイエイエ」(Amaro Freitas)◉
アルバム「Sankofaサンコファ/Amaro Freitasアマーロ・フレイタス」(2021) より
※ヨルバ語で祝賀を意味する言葉が楽曲タイトルとなっている。
2.「samba de Césarサンバ・ヂ・セザール」(Amaro Freitas)
アルバム「Sangue Negroサンギ・ネグロ/Amor Freitasアマーロ・フレイタス」(2016)より
※この曲調から「Césarセザール」はCésar Camargo Marianoのこと?かと秘かに思っているのですが…
ライブでは途中でガンザを使ったホドリーゴのドラムソロあり。
その後、アマーロによるモントゥーノ!トゥンバオといった方がいいのかな。
ブラジル人ピアニストのトゥンバオ、私は初めて聴きました。今は普通なのかな。
3.「Baquaquaバカカ」(Amaro Freitas)◉
アルバム「Sankofaサンコファ/Amaro Freitasアマーロ・フレイタス」(2021) より
※黒人奴隷としてブラジルに連れて来られるも、のちにニューヨークへ逃れ、そこで読み書きを学んだというMahommah Gardo Baquaquaマホンマ・ガルド・バカカをテーマにした。
※Mahommah Gardo Baquaquaマホンマ・ガルド・バカカ
ベルグー王国の属国である中央アフリカのズーグー(現在はベナンのジュグー市)出身。誘拐されブラジル・ペルナンブーコ州オリンダのパン屋でに約2年間働く間にポルトガル語を学んだ。
1847年ブラジルからニューヨークへのコーヒー輸出の際にニューヨークへ逃亡し、自由の身となった。彼の伝記は1854 年にアメリカの奴隷制度廃止論者サミュエル・ムーアによって出版された。
4.最新アルバム「Y’Y」(2024)より
「Mapinguari (Encantado da Mata)」 (Amaro Freitas)
「Uiara (Encantada da Água) - Vida e cura」 (Amaro Freitas)
「Viva Naná」 (Amaro Freitas)
「Dança dos Martelos」 (Amaro Freitas)
※プリペアードピアノも使う、というトークがあってからの演奏。アマゾンや水を感じるテーマ。
※楽曲名は自信なし。
5.「Gloriosaグロリオーザ」(Amaro Freitas/Brandee Younger)
最新アルバム「Y’Y」(2024)より
※アマーロのお母さんに捧げた歌
※会場全員のコーラスとともに。
6.「Encantadosエンカンタードス」(Amaro Freitas/Hamid Drake/Shabaka/Aniel Someillan)
最新アルバム「Y’Y」(2024)より
※8分の6拍子
E.アンコールはアマーロのソロ演奏)
「Sankofaサンコファ」(Amaro Freitas)◉
アルバム「Sankofaサンコファ/Amaro Freitasアマーロ・フレイタス」(2021) より
※18世紀のキロンボーラの指導者Tereza de Benguelaテレーザ・ヂ・ベンゲーラ(1700〜1770) が、ボリビアとの国境に近いマトグロッソ地方で20年以上にわたって黒人や先住民のコミュニティを率いて奴隷制度に抵抗した地域「Vila Belaヴィラ・ベラ」に敬意を表した楽曲。
※Sankofaサンコファ
西アフリカのガーナのアカン族の言葉で「過去からの学びを、未来へ生かす」という意味の、後ろを向いた鳥を描いたシンボルで、アフリカ系アメリカ人とアフリカのディアスポラ(=「移民」「植民」を意味する思想用語)にとって重要なシンボルとして知られており「成功した未来を構築するために過去を振り返る必要性」を表している。
※アマーロがニューヨークのハーレムで開催されたアフリカンフェアに出演した際、モンクやテイタムといった偉大なジャズ・ピアニストの出身地であることを考慮してか、このシンボル「サンコファ」がローブに描かれているのを偶然に見つけたことで興味を持ち、そこから深く学ぶことで、この新しいアルバムのコンセプトになったのだという。
※「奴隷制度以前の黒人の歴史には、古代の哲学が豊富にあり、私たち民族の歴史と強さを理解することで、私たちの願望や夢、希望がどこから来るのかを理解することができるようになる」とはアマ―ロ自身の言葉だ。